大きなエントランスから白い階段を上り社長室に入る。
「こんにちは、お元気ですか?」
「あれ、ギリシャ語しゃべれるね」
「少しですが、なんとか」
と挨拶を交わす。
少しお話を交えた後、社長の指示でワイナリーに誘導される。
「あっイメロスだ」
そこには毎日触っているイメロスのボトルが今まさにボトリングをされている最中であった。
ワインにはそのワインの香りがある。
毎日その香りをかいでいる。
毎日鼻の先にあるイメロスの香りがワイナリーに充満していた。
だからだろうか、初めてなのに初めての場所に感じない。
「これ、今機械でやるようになったんですか?」
最初の質問はラベルになった。
実はラベルの貼り付けが少しぞんざいに扱われていたイメロス。
このラベルは手で張り付けているのであろうか・・・。
いつも少ししわになっているラベルを見て思っていた。
そんなラベルのしわも愛着があるというギリシャ好きな方はいいが、レストランで少しお食事とギリシャの雰囲気を味わいたいという方にラベルのしわがネガティブになることもあるのではないかとちょっともったいないとも思っていた。
「ラベルのセンスもいいじゃないですか」
と言ってくださり。
「思わず写真撮っちゃいましたよ、僕」
と言ってくださったのは日本でも毎回15の指には必ず入っているというソムリエのYさん。
ギリシャセミナーでのギリシャワインチョイスでテーブルワインのイメロスを出すかどうか悩んでいた私に
「danaeさん、僕たちソムリエは値段を見てないんですよ、きっと今回やるセミナーでのYさんも大会でよくお会いする方で、素晴らしいソムリエの方です。堂々と出しちゃってください」
と某Hの主任ソムリエのRさん。
そして、手ごろな値段のイメロスはたくさんある白ワインのなかで選ばれないかもしれないということで(関係者)一本だけお渡しをして返事がなければなかったというこになった。
まだ、認知度の低いイメロスにここでも少し温度差を感じる。
当日まで連絡がなかったので、ちょっぴりさびしい気持ちで会場にむかった。
「あの白いワインは持ってきてますか?」
関係者さんからのあわただしい声。
「あっ連絡がなかったので・・・」
当日にこれを使いたいとの要請があったそうで。。。
えー。。。残念。。。選んでくれたのに。。。
ここら辺が私の抜かりだらけのところで、申し訳ない。。。イメロス。。。
でも、逆にイメロスを使用できなかった分、お話ができた。
「使おうと思って冷蔵庫を開けたらないから、びっくりしちゃって」
共通して感じさせていただくことがいつもお仕事を通じてあるのだが、本当にすごい人ってすごさを大きくアピールしない。
私と立ち話をしてくださるような方ではないはずなのに、自然にワインのお話をしてくださった。
ソムリエの方を素敵な方だと思い、私はワインがますます好きになった。
「おいしかったですよ、Rさんの言う通り僕たちソムリエは値段や会社を見てないですからね、味ですからへぇこれそんなに手ごろな価格だったんですね」
ご自身の携帯写真にはイメロスのラベルが大きく載っていた。
そんなイメロスが機械化されてラベルがきれいに貼り出されている。
「この問題が一番多かった」
とイメロスの方。
これで大幅にラベルは解決されるであろうとのこと。
味は指折り数える中に入るソムリエの方が
「おいしい」
と言ってくれたワイン。
あとはどうやってみんなが簡単にこのイメロスを飲めるようになるのだろう・・・。
「ちょっと飲んでみたいなぁ」
そう思ってくれた人がいたら、すぐにポンってイメロスのコルクを開けれる・・・。
そんな日が訪れたらいいなぁ・・・。
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